よくある質問と回答(発汗計)
「換気カプセル型発汗計」の特徴は? | 以下のような特徴があります。 ①定量的な測定ができる。 ②連続的に測定ができる。様々な刺激に対する発汗量の変化を確認できる。 ③応答が早い。精神性発汗のような素早い生体反応も記録できる。 ④局所であるため、部位差の評価ができる。 ⑤皮膚装着部は電気回路と絶縁されており安全性が高い。 |
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TEWL(不感蒸泄)は測定できる? | TEWLは、中枢の関与なく、汗腺を介さずに皮膚表面から発生するごく微量の水分蒸散で、「発汗」は暑さや運動、精神的ストレスといった刺激に対して発生する微量から多量の発汗量です。換気カプセル型発汗計は、皮膚から発生する蒸散水分量を測定しているのでTEWLも測定値に含まれますが、ごく微量な水分蒸散に対して十分に感度が高くないため、TEWLの評価を主とした用途ではご利用頂けません。 |
QSARTはできる? | QSARTシステムの販売も可能です。 |
GSRとの違いは? | GSRは手のひらの発汗(精神性発汗)による皮膚の電気特性変化を記録したものとされていますが、その発生機序など分かっていないことが多いです(緊張や動揺といった感情変化と経験的に同期することが知られており、心理学の領域では常用されています)。手掌部発汗量の変化とGSRの変化は同期しますが、発汗計測には以下のメリットがあります。 ・定量性が高い ・ダイナミックレンジが広い ・安全性が高い ・精神性発汗だけでなく、温熱性発汗も評価可能 |
有効発汗を測定しているのか、それとも無効発汗を測定している? | 換気カプセル発汗計では、無効発汗も蒸散させて計測します。有効発汗と無効発汗の総量、皮膚から発生する水分の総量を計測します。 |
使用可能な測定環境は? | 各機種の仕様をご参照ください。 |
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例えばサウナのように使用可能な測定環境を外れる環境での測定はできないのか? | 本体をそのまま、サウナや高温の人工気象室等に持ち込むことはできません。 サウナでご利用の場合、以下のような方法にて、実績がございます。 ・機器本体をサウナや人工気象室の外に置き、プローブを被験者まで伸ばす。 ・本体を発泡スチロール等の断熱性ボックスの中に入れる。 なお、いずれの場合も、機器の空気取り入れ口に除湿剤(シリカゲル)のボックスを取り付けることをおすすめします。詳しい方法については、お問い合わせください。 |
人工気象室で温度・湿度を変化させた時の発汗量を測定したい。環境が変化する場合は測定はできないのか? | 以下のような方法にて、実績がございます。 ・機器本体をサウナや人工気象室の外に置き、プローブを被験者まで伸ばす。 なお、機器の空気取り入れ口に除湿剤(シリカゲル)のボックスを取り付けることをおすすめします。詳しい方法については、お問い合わせください。 |
どのように校正(キャリブレーション)を行なっているか? | 天秤法を用い、蒸散水分量との比較によって校正を行なっています。 本校正方法は、日本工業規格JIS B 7923:2020に定められています。 |
powerlabやbiopackに接続できるか? | アナログ出力のある発汗計であれば接続可能です。 |
プローブを長くすることはできるのか? | 長くすることはできます。〜5mくらいまで対応可能です。 |
1CHと2CHがあるが、どちらを選択すれば良いか? | 精神性発汗の場合は、通常1CHで十分です(例えば、聞き手と話し手の2人のデータを同時に計測する場合などは2CHをお勧めします)。 温熱性発汗は部位差があるため、2CH以上で複数箇所を測定することが多いです。 保険適用されている自律神経機検査は、部位差の測定を行う必要があリマス。 |
2CH以上の機器はないのか? | 特注生産することは可能です。もしくは、複数台のアナログ出力を記録解析システムに入力して複数CH同時計測することも可能です。 |
使用可能なPCのスペックは? | ・OS : Windows10/8.1/7/Vista/XP ・解像度 : 1400×1080程度を推奨 ・ポート:USBもしくは、RS-232C ・メモリ:1GB以上 医療用では、安全性の観点から情報技術機器の安全規格(IEC 60950-1/EN 60950-1)に対応したCEマーキング付きPC(ACアダプタもCEマーキング付き)をご使用ください。 |
機器の特性・操作上、精度よく測定するために気をつけることは? | 1)カプセルをホルダに抑えて、ウォーミングアップを出来るだけ長時間行い、ゼロ調整をこまめに行ってください。 2)環境条件(温度・湿度)が変化しないように注意してください。使用する環境条件が温度:15℃〜35℃、湿度:30%RH〜80%RHの範囲であること。 3)カプセルが外れないようにしてください。皮膚との間に隙間ができるとうまく測定ができません。 |
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カプセルを皮膚に固定する方法は? | 1)貼り付ける前に、ペーパータオルと消毒用アルコール等で皮脂や汗を取り去ります。 2)専用の両面テープを使用して皮膚に貼り付けます。 3)カプセルの上にサージカルテープを貼り、補強します。 |
機器を使用できる環境条件は? | 温度:15℃〜35℃、湿度:30%RH〜80%RH |
人工気象室やサウナなどを用い高温多湿条件でも測定できるか? | 上記環境を超える場合、機器を人工気象室やサウナに持ち込むことはできません。 被験者を人口気象室・サウナ内、機器をその外に置き、そこからプローブを伸ばして被験者の発汗を測定することはできます。 ただし、条件によりうまく測定ができない場合もあるため、別途ご相談をお願いいたします。 |
測定中に測定部位を動かしても問題ないか(精神性発汗)? | 機器への影響としては問題ありません。体の動きで精神性発汗が誘発されることがあるので、体の動きを最少とするように配慮するのが一般的です。 |
測定中に測定部位を動かしても問題ないか(温熱性発汗)? | 問題ありません。 |
精神性発汗の一般的な測定部位は? | 精神性発汗は、手のひら、足の裏に限ります。 |
温熱性発汗の一般的な測定部位は? | 温熱性発汗としては、発汗量の多い部位(前胸部、背部等)で測定することが多いです。前額部も発汗量が多いが、精神的な刺激が重畳しやすいとされています。 |
発汗データの解析方法は? | 反応性発汗量の強度を評価する指標として、 a. 発汗波のスパイク数 b. 発汗波の最大値(mg/min) c. 基礎発汗量と発汗波で囲まれた面積(mg) などが用いられています。 『基礎発汗量と発汗波で囲まれた面積』を除く各指標は装置の応答特性の影響を受けるため、『基礎発汗量と発汗波で囲まれた面積』を反応性発汗量の強度評価指標として用いるのが一般的です。 |
ドリフト(基線)の変化が大きい、特に、測定中にマイナスになることがあるが、どのように対処すべきか? | 機器本体の温度や、周辺の環境の温度・湿度が変化するとドリフトが起こりやすくなります。そのため、以下の点に注意してご使用ください。 1)機器本体を十分に測定環境に慣らしてください。 2)電源を入れ、出来るだけ長く(最低でも10分程度)は暖機運転を行なった後、ゼロ調整を行ってください。 3)熱を発生するものやエアコンの吹き出し口などのそばに機器を設置しないでください。 |
精神性発汗の有無を調べるための誘発方法は? | 深呼吸、バルサルバ操作、種々の感覚刺激、ハンドグリップなどの身体運動、暗算、歌唱、各種心理検査、インタビューなどがあります。 |
温熱性発汗の有無を調べるための誘発方法は? | 外部からの加温:電気毛布、家庭用サウナ、部分温浴(足浴)、人工気象室、全身運動負荷、(熱い食べ物/飲み物の摂取)などがあります。 加温の目安:1.0~1.4℃の体温上昇 |
測定開始のトリガを入力する方法はあるのか? | トリガ信号で測定を開始する方法はありません。付属ソフトウェアを用いて、計測中にコメントを入力し、そのポイントから解析をしてください。 |
入浴中など水中での測定は可能か? | カプセルを皮膚に固定した後、上から防水フィルムを貼り付ければ測定は可能です。本体が水に濡れないように注意してください。 |
動物の測定は可能か? | ラットなどの小動物の場合、毛を剃れば測定自体は可能ですが、動き回る状態ではケーブルが絡み現実的にうまく測定できません。 麻酔下では比較的簡単ではありますが、発汗が抑制されます。なお、猿や馬の測定に使用した実績はございます。 |
頭部や脇など毛のある部分の測定は可能か? | 毛の上から測定することはできません。毛を剃れば測定可能です。ただし、脇の場合は、カプセルをうまく貼り付けられないこともあるため、工夫して頂く必要がございます。 |
発汗量の基準値はあるのか? | 発汗は個人差が大きく、基準値となるものはございません。 |
自律神経の評価が可能か? | 発汗検査は、自律神経のうち、コリン作動性交感神経の評価が可能な唯一の検査であるとされています。 |
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心拍数・呼吸のような呼吸・循環器系自立神経と、精神性発汗の違いは? | 呼吸・循環器系自律神経は、基本的な生命活動を司る脳幹を中枢としているのに対し、精神性発汗は扁桃体・海馬・前頭前野といった高次脳機能(大脳辺縁系)を中枢としています。そのため、認知に関わるヒト特有の高度な自律神経機能を反映する特異な生理現象と考えられています。 |
ストレスの評価が可能か? | ストレスという概念は難しく、近年は交感神経優位である状況をストレス状態と考える傾向が強いです。自律神経のバランスは、心拍変動解析で評価するのが一般的になっています。 一方で、ストレス刺激に対する情動変化(瞬間的な心の変化)を捉えるのに適しています。 |
PCを付属することは可能か? | 可能です。ご希望ございましたら、お申し付けください。 |
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年度をまたぎ、分割して取引をすることは可能か? | 例えば、ソフトウェアと本体を分割して取引した実績などがございます。 ご相談ください。 |
購入前に試しに使用することは可能か? | デモ機の貸出は可能です。 無償貸出期間は1週間でございます。 ご希望ございましたら、お申し付けください。 |
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有償レンタルは可能か? | 有償レンタルは、1日〜可能です。 料金はお問い合わせください。ご希望の期間でお見積もりいたします。 |
レンタルする場合、PCは付属されているか? | 以下レンタルに含まれております。 機器、PC(ソフトウェアインストール済み)、消耗品 |