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SKIN POTENTIAL皮膚電位について

皮膚電位について

皮膚電気活動の概要

精神活動状態を示すパラメータとして、皮膚電気活動(Electro Dermal Activity)があります。
EDAは一般に、エクリン汗腺の活動による電気現象が表皮や汗腺管等の状態によって修飾されて出現すると言われており、発汗現象と深い関わりがあると考えられています。

皮膚電気活動の分類

EDAは、皮膚電位(skin potential activitiy:SPA)と皮膚コンダクタンス(skin conductance activity:SCA)に大別され、皮膚電位活動(SPA)は皮膚電位水準(skin potential level:SPL)と皮膚電位反射(skin potential reflex:SPR)に区別されます。

皮膚電位水準 : SPL

皮膚電位水準(SPL)は皮膚電位活動(SPA)の直流成分です。SPLは一般に、覚醒水準が高いとき(興奮しているとき)は陰性に高い値を示し、眠気を催したり、リラックスした状態ではSPLが陽性方向に傾きます。

測定例

閉眼をすることで(覚醒水準が低下することで)、SPLがゼロに近く様子を確認できます。(被験者:40歳台男性)

睡眠段階(脳波)との比較例

入眠時は、手掌部発汗が喪失し、皮膚電位がゼロに近づきます。

皮膚電位反射 : SPR

皮膚電位反射(SPR)は皮膚電位活動(SPA)の交流成分であり、痛覚、触覚、聴覚、視覚など外部環境変化による刺激や深呼吸・身体の動き、暗算や考え事をしてもSPRが頻発します。SPRの振幅は刺激の強さとほぼ直線的な関係があると言われています。
これらの活動は発汗神経活動の機能を反映していると考えられており、この活動を観測することで精神性発汗を定性的に知ることができます。

測定例

暗算やハンドグリップなどの刺激により、SPRが頻発します。

発汗計測と皮膚電位計測の比較

換気カプセル型発汗計による発汗計測と、皮膚電位計測の特徴を簡単にまとめます。
皮膚電位計測に比べ、換気カプセル型発汗計による発汗計測は定量性の高い測定が可能です。

内容 発汗計による発汗計測 皮膚電位計による皮膚電位の計測
SPL SPR
精神性発汗の計測 ○(無毛部) × △(定性的)
温熱性発汗の計測 ○(有毛部) × ×
覚醒水準との関係 △(発汗喪失) △(SPR喪失)
測定部位と電気回路との絶縁 × ×

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