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SOLUTIONソリューション

熱中症対策デバイス WLS-1000(開発中)

発汗量の定量的・連続的測定が可能な発汗センサを搭載した、世界初のデバイス。

当社が医療機器・研究用機器の開発・製造販売で培った、革新的な発汗センシング技術を利用した世界初のヘルスケアバンド型ウェアラブルセンサです。

この発汗センシング技術は定量的かつ連続的に発汗量の測定が可能で、発汗の様相を高精度にモニタリングできます。

この発汗センサに、心拍数、皮膚温、活動量等の生体センサを組み合わせ、より高度な熱中症対策を実現します。

人体に”水”は大事! 汗による体水分量の喪失を検知して水分補給を促す『給水アラート』

人の体の約60から65%は水でできています。この水は、血液、リンパ液、唾液、粘液、汗、消化液、尿など人体の機能維持に欠かすことができません。

汗は、体温調節を行い暑熱環境でも高い身体機能を維持するために不可欠な生理現象ですが、体にとって大切な”水”を失う大きな要因になります。発汗により体の水分が2%減少しただけでも身体パフォーマンスが低下するとされ、米国産業衛生専門家会議では、1日の体重減少量(水分喪失量)が体重の1.5%を超えないよう推奨しています。

 

WLS-1000は、発汗量の変化から身体の水分喪失の程度をセンシングすることで、体の水分量低下を検知し、給水が必要なタイミングでアラートを提示します。給水アラートに従って、適切な休憩や給水を行うことで熱中症リスク増大を防止できることはもちろん、身体パフォーマンスの維持にも役立ちます。

 

【参考】Hideya Momose, Mieko Takasaka, Tomomi Watanabe‑Asaka, Moyuru Hayashi, Daisuke Maejima, Yoshiko Kawai, Toshio Ohhashi. Heatstroke risk informing system using wearable perspiration ratemeter on users undergoing physical exercise. Scientific Reports 13(1),2023

コンセプトムービー

作業現場での検証! 給水アラートに従い水分補給を行うことで”体の水不足”を防止できます。

炎天下で現場作業を行う作業員、及び、その管理者の発汗量測定を実施しました。

 

 

●対象:管理者(2名)及び作業員(3名)

●期間:2022年8月下旬(管理者)2022年9月(作業員)

●場所:都内

 

 

 

【業務中の発汗量の変化と活動量測定例】

管理者及び作業員の発汗量変化及び活動量の代表例を示します(上図)。

管理者は活動量の増加に伴い、発汗が出現するのに対し、作業員は常に活動量が高く、発汗量も多い状態が分かります。

 

 

 

【管理者・作業員のアラート回数及び発汗量比較】

管理者・作業員のアラート回数及び発汗量を比較した図をまとめます(中図)。

活動量(業務内容)によりばらつきがあるものの、管理者 に比べ作業員は発汗量が多く、 2-3倍程度となることもあります。

作業員は管理者に比べて発汗量が多く、 体水分が不足しがちです。 結果、アラートの回数も多く なる傾向が確認されました。

 

 

 

【発汗量と給水量から推定される 管理者・作業員の業務中の体重減少】

1日の業務中の水分補給量をアンケートにより取得し、 発汗量と比較して業務中の体重減少を推定し図にまとめます(下図)。

特に作業員の方は、体重減少が暑熱曝露限界である 1.5%(米国産業衛生専門家会議基準)を超え、身体 パフォーマンスが低下するとされる2%をも超える 日があることが確認されました。

『給水アラート』が提示されたときに、100ml(g)の水分 を摂取することが推奨されます。 給水アラートに従い、水分補給を行ったと仮定し、 水収支(水分の排出と摂取のバランス)を計算すると、 暑熱曝露限界を超えると推定される日は、大きく減少 することが分かりました。 『給水アラート』に従い、適切な水分補給を行うことで、 体の水不足を軽減することができると考えられます。

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